千葉県オリジナル梨品種「秋満月」誕生!

2019年に愛称を公募していた千葉県生まれの梨の新品種ですが、先日5月13日についに名称が決まりました。
その名も「秋満月(あきみつき)」!
全国から5,715点もの応募があり、県産農産物の流通関係者等をメンバーとする委員会が、様々な視点から選考して決定しました。
収穫時期の秋頃、満月のように大きく実る果実のイメージとぴったりであることが、選考の決め手になったそうです。

千葉県が育種した品種は1995年に品種登録された「なつひかり」以来なので、梨ファンとしてはかなり期待してしまいますね!
千葉県の梨農家は昨年秋から苗木を購入できるようになり、白井市でも本格的に栽培がはじまりました。

「秋満月」とはどんな特徴を持った梨なのか、独自取材と公開された資料を元に紹介したいと思います。

品種の特徴について

ざっとまとめると下記のような梨になります。

●名前(愛称)
「秋満月」(あきみつき)
●品種名 ※正式名称のようなもの
「千葉K3号」
●収穫期
9月中旬~10月上中旬
●大きさ
700gを超える大果
●食味
甘みが強く酸味が少ない
肉質は滑らかで多汁のため食味が良好
●日持ち
良い(常温で28日)
●交配親
「豊水」×(「新雪」×「平塚16号(かおり)」)

なるほどなるほど……。
新高より少し遅れて収穫が始まるようですね。幸水や豊水と違って、名前のとおり「秋」の味覚になりそう。
700g/果ということは、5kgの箱に7個入りくらいが定番サイズでしょうか。
新高並みのビッグな梨になりそうです。一ヶ月弱という日持ちが良い点も合わせて新高と似ています。
大きさは母方の「新雪」や「平塚16号(かおり)」の血が濃く出ているのかもしれません。
果肉のなめらかさは、きっとお父さんである豊水の個性が出ていますね。

で、いつから買えるの??

肝心の購入ですが……多くの人が口にできるまでには、少し時間がかかります(汗)。
今年から本格的に栽培が始まったので、まだ多くの農家にある「秋満月」の木はまだ苗木の状態だからです。
梨の苗木は一本の棒。果樹全般に言えることですが、木がある程度育ち、枝が張ってから果実を成らせます。

梨果実の初収穫は早くても植え付けから4~5年後。
数年前から調査のために試験栽培している農家さんもいるそうですが、ごくごく一部で、多くの人が出荷をして市場に出回るのはまだ先になりそう。
実際に試験栽培している農家さんに伺ってみたところ、まだコンテナ2~3個分しか採れていないそうです。

県の報道資料等にも記載がありますが、まだ収穫量が少なく、まずは梨農家の直売所にて少量販売でのみ買えるかたちになりそうです。
もちろん苗木の購入をしなかった農家さんもいるので、どこの店でもあるというわけではないことも気をつけなければいけませんね。

以上、新品種「秋美月」について紹介してみました。
もっと詳しいことを知りたい方は参考リンクをご覧になってください。
情報を見聞きすると有望株で楽しみですが、木が大きくなるまで我慢ですね。
……ただ私は食べてみたいので、行きつけの直売所に9月中下旬に問い合わせてみたいと思います(笑)。

参考URL:
ナシ新品種の愛称決定について/千葉県
https://www.pref.chiba.lg.jp/ryuhan/pbmgm/norin/nosan/ikuse/akimitsuki20210513.html

にほんなし新品種「なつひかり」| AgriKnowledge
https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/3010005134

ニホンナシ新品種「千葉K3号」の特性と栽培方法/千葉県技術指導資料(令和2年度作成資料)
https://www.pref.chiba.lg.jp/ninaite/seikafukyu/gijutushiryou.html

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