梨の実が赤ちゃんの握りこぶしほどの大きさになった頃、白井運動公園の近くにある梨畑に6名の女性農家さんが集まりました。
家族で力を合わせて『しろいの梨』を作る担い手の皆さんです。
第1回目は主に、市場出荷をしている川上恵さん、笠井由香さん、大塚美穂さんをご紹介します。
「私たちの園では健康な梨の木をつくることに努めています」と、就農して5年目の川上恵さんは語ります。
「梨も人間と一緒で頑張りすぎると疲れてしまいます。実がたくさんなるからといって枝を多く取ったりせず、木が健全に育つように一年を通して管理しています。作業は細かく、技術も必要ですが、それがおいしい梨につながると信じて、日々家族と頑張っています」
川上さんは富塚で2.2haの梨畑を管理しています。
「農作業は大変ですけれど、お客様においしいねと言ってもらうと嬉しいですから」と、微笑みながら話をしてくれました。
女性ならではの視点としては、傷付いた梨で焼き肉のタレなどの加工品を作ること。
ロスを出さない姿勢は、さすがプロだなと感心しました。
「決められた期間内に剪定や摘果等の作業を終わらせることを毎年意識しています」次にお話を伺ったのは、就農して10年目の笠井由香さんです。
「自然が相手の仕事なので、ちょっと時期がずれてしまうと管理が大変になってしまうんです。自然はとっても厳しいです」と神妙な面持ちで話す笠井さんは、神々廻で2.1haの梨畑を管理しています。
「でも、自然の中で働けるのはこの仕事の良いところですね。
季節の変化を楽しんでいますよ」と梨農家ならではの利点をお聞きすることができました。
将来は梨の箱のデザインを手掛けてみたいそうです。
映えを意識することは女性ならではの視点ですね。
「早く一人前になりたいですね」3人目にお話を伺ったのは、富塚で2ha梨畑を管理している大塚美穂さんです。
「半年前に勤めを辞めて、就農しました。もうすぐ、初めての収穫を迎えるので、少し緊張しています」元気よく話してくれた大塚さんは、将来ジョイント栽培を極めたいそうです。
ジョイント栽培とは、梨の樹をつなげて列を作り作業をしやすくする栽培方法のことです。
女性農業者としては、農機具が重く取り扱いに苦労することが多いとのこと。
省力化機械やスマート農業がもっと身近になってくれると嬉しいですねとお話しされました。
白井の女性が育てた夏の甘味、「しろいの梨」を今年も食べてみませんか?