押田梨園さんの声

押田梨園のご夫婦

国道16号沿いに直売所を設けている押田梨園さん。
ご夫婦と長男、三男の4人で梨農園を運営されていて、後継者問題に悩む白井市の梨農家でありながら、将来を見据えた環境作りに取り組んでおられます。

— 梨の栽培を初めてどのくらいになりますか?

勝巳さん
先代がこの土地で始めて60年になります。
インタビュアー
勝巳さんが梨に携わるようになってどのくらいでしょうか?
勝巳さん
就農してから27年になりますね。
私の場合は家が元々梨農家だったわけではなく、妻の実家が梨農家だったので結婚をして婿入りをしてからになります。
最初は妻の父も梨の栽培をやっていましたが、歳をとり運営が難しくなった事もあったのですが、男手もなかったので自然と私がこの梨園を継ぐという形になりました。
インタビュアー
元々梨農家ではなかったので、最初に仕事を覚えるのはとても大変だったのでしょうね。
勝巳さん
そうですね。

— 押田梨園で販売している品種を教えて下さい。

早代子さん
幸水と豊水、あきづきの3品種ですね。
インタビュアー
どれも売れ筋の商品ですね。
やはりこの3品種は外せないですか?
早代子さん
お客様が求めている梨を提供する事がお客様の満足に繋がるのでこの3品種は外せないですね。
他の品種も栽培はしていますが、店頭には常時出してはいません。
インタビュアー
ある程度まとまった数にならないとギフト対応は難しいですからね。
直売所に行った人がたまたま違った品種に出会えるというわけですね。
それもまた直売所の魅力の一つですよね。

押田梨園の早代子さん

奥様の早代子さん。
勝巳さんの梨作りを支えてきました。

— 美味しい梨を作るために工夫されていることはありますか?

勝巳さん
どの梨農家さんも言うと思いますが、良質な土を作ること。
当園では有機肥料を使っており、その有機肥料の成分が土に浸透し、その養分を木が吸収して成長していくことで美味しい梨ができる環境の土台を作っています。
早代子さん
後は、梨の生育状況、自然環境の状況に合わせて適宜やることをやる事ですね。

押田梨園さん

美味しい梨をつくるためには良質な土が欠かせません。

— 梨農家をしていて大変だと思うことはどんな事ですか?

勝巳さん
梨農家を続けていると色々ありますが、私は【病気】が発生した時が苦労しますね。
インタビュアー
梨の病気というと、黒斑病や黒星病といったものですか?
勝巳さん
黒星病に悩まされる事が多いですね。
黒星病になると梨の果実の表面に黒い斑点ができてしまい、最初は点々と黒くなるだけなのですが、それが広範囲に広がって集合して黒い塊になってしまうんです。
そうなると商品としての価値はなくなってしまいます。
食べても大丈夫なのですが、どうしても見た目が良くないのもありますし、自然に回復する事もなく、他の木に伝染してしまうので切り落とすことになります。
結構深刻な病気なのです。
インタビュアー
せっかく良質な土を作って、時間をかけて伸びた木からできた実が病気になってしまったらとても切ないですよね。
早代子さん
本当に悲しい気持ちになりますね。。

— 梨農家をしていて良かったと思う事はどういうところでしょうか?

勝巳さん
ありきたりな答えになってしまいますが、厳しい自然環境の中で一生懸命育てた梨が美味しく出来上がる事。
その梨をお客様に食べていただき、『美味しい』と言っていただくことがとても嬉しいですね。
直売所をやっているとそういった声を直接聞くことができるので、大変ありがたいです。
インタビュアー
直売所に行くと生産者の方の顔を見ることができるので、消費者の方も安心する方が多いかと思います。
産地直送の野菜を売っているスーパーなんかだと生産者の方の顔を載せていたりしますからね。
やはり顔が見えるという事は安心につながるのだと思います。

お客様の「美味しい」が何よりも嬉しいとお話するご夫婦。

— 押田さんが食べて美味しいと思う梨は何ですか?

勝巳さん
私は【豊水】ですね。
酸味と甘み、ジューシーな果汁が美味しいです。
早代子さん
【新興】ですね。
豊水も美味しいですが、新興も美味しいですよ。
上品な甘さとシャキシャキした繊細な味のバランスが良くておすすめです。

— 今後チャレンジしたいこと、チェレンジしている事があれば教えて下さい。

勝巳さん
近年はお客様の買い方が変わってきているように感じており、お客様の需要に対応できるように取り扱い品種の幅を増やしたいと思っています。
先ほどもお話しましたが、今までは幸水・豊水・あきづきの3品種のみの販売でしたが、新興梨の作付面積を増やしています。
まだまだ課題は山積みですが、他にも多くの品種を試験的に栽培をしています。
何年後かには今の倍くらいの品種になっているかもしれませんね。
インタビュアー
それは楽しみですね!
購入側としても、色々な品種を食べてみたいです。

— 押田さんご夫婦のお気に入りの1本

押田梨園のご夫婦

ご夫婦おすすめの木は、こちらの幸水の木。
この木はたくさんの幸水梨が撮れるので気に入っているそうです。

— 白井市内でよく行く場所・お店

国道16号沿にある【坂東太郎】さんがおすすめ。

押田梨園さんの自宅から近く、子供から大人まで楽しめる商品ラインナップなので何かと利用しているのだそう。

押田梨園のご夫婦

笑顔たっぷりの仲良しご夫婦。
穏やかな雰囲気の中、梨についてお話していただきました。
これからもご家族で、梨作りを代々続けていただきたいです。

*2018年時の取材となります

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